高砂熱学工業株式会社が、アートコレクティブ・チームラボとパートナーシップを締結。
1月15日に京都にあるチームラボ バイオヴォルテックスにて実施された記者説明会で、具体的な取り組み内容などが発表されました。
空調設備の専門技術をアート作品に応用
チームラボは、2001年から活動しているアートコレクティブ。
アーティスト、プログラマー、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されており、五感で体感できるアート作品を展開しています。
今回記者説明会がおこなわれたチームラボ バイオヴォルテックスは、2025年10月7日にオープンした、JR京都駅からほど近い場所にある常設ミュージアム。

そんなチームラボと「環境クリエイターパートナー」を締結した高砂熱学工業株式会社は、1923年より建物にある空調設備の設計・施工を手掛けてきた企業。
同社の小島和人代表取締役社長が2024年にオープンした東京の麻布台ヒルズの常設ミュージアム『ボーダレス』を体験したことをきっかけに、チームラボの猪子寿之代表と知り合ったとか。
「すごく感動しました。私には無理だけど、私たちの技術でお手伝いができないかというのが始まりです。」と振り返った小島社長。

チームラボの作品には、特異な環境作りが必要なものもあります。
猪子代表は、
「空気や熱の流れがエネルギーの秩序を上げていくのですが、それは圧倒的に専門的な領域です。そのあたりを小島社長に話したところ、専門的なアドバイスをたくさんいただきました。そこから高度な専門的シミュレーションや設計について、アドバイスをいただくようになりました。」
と今回のパートナーシップに至るきっかけを明かしました。
さらに、
「環境クリエイターである高砂熱学工業株式会社さまに、環境に関する高度で専門的な技術支援と協賛をしていただくことにより、より大きな発展をしていけると思っております。」
とコメントしました。
パートナーシップ締結、アート作品第1弾の『変容する連続体』
そして会見では、高砂熱学工業の空調・環境制御技術を用いて作品のサポートを行うこと、アートミュージアムにおけるサーバールームの空調最適化や提案、省エネルギーの実現といったパートナーシップの内容が発表されました。
チームラボ バイオヴォルテックスには約50種類もの作品が展示されていますが、そのうちのひとつが高砂熱学工業の技術を生かした『変容する連続体』です。
緻密な環境制御技術が応用されているこちらの作品。
小島社長は、
「私たちはあくまでサポート。具体的な内容に言及するのは、ここではちょっと避けさせていただいて。この後に見ていただくのが1番わかると思います。」
と記者陣に呼びかけました。
猪子代表は、
「特異な環境が、エネルギーの秩序を上げていくんですね。だから空気や熱の流れなどで、エネルギーの秩序を上げて存在を作っていきます。(高砂熱学工業は)普段、エネルギー効率を上げるために施設や建物全体の気流のシミュレーションなどをおこなっているので、その専門的なノウハウを作品に対して使わせていただきました。」
と説明しました。

アート作品に関わるのは高砂熱学工業にとって初の挑戦に

説明会の後には、チームラボと高砂熱学工業による調印式もおこなわれました。その後はチームラボのメンバーたちによるバイオヴォルテックスの館内ツアーも実施。
1,000平方メートルもの広大な敷地内にある館内は、ゆっくり回れば3~4時間楽しむことができるそうですが、今回は解説などを交えつつ約2時間のコンパクトなツアーとなりました。

ツアーのなかでは、高砂熱学工業が携わった『変容する連続体』も公開。
同作品は、室内に満たされた銀色の玉が、吹き上がる風とともに移動しさまざまな形に変形していくもの。来館者はその玉に触れたり、玉で形作られた渦の中に入ったりとさまざまな関わり方ができます。
小島社長が会見中、何度も「一度体験してもらえれば分かります」と話していたのも頷けるような作品でした。
100年もの歴史を持つ同社ですが、アート作品に携わるのは前例がないそうで、小島社長は、
「こんなにワクワクするチャレンジはありません。ただし、大事なのは私たちのコアな技術がどう使えるかわかっていないこと。もっとコミュニケーションを取って、さらなる私たちの技術向上にも繋がるのではないかと思います。」
と意気込みました。
今後は『変容する連続体』を皮切りに、各地にあるアートミュージアムでも同社がサポートする可能性もあるとか。
猪子代表は、
「パートナーとしてサポートしていっていただいて、より感動的なものを作っていけたらいいなと思っております。」
と語りました。










