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花粉症予防には腸内細菌の代謝物質がカギ!免疫システムの暴走を抑制する“短鎖脂肪酸”を増やす方法とは

寒い冬が明け、暖かくなる春になるとやってくる「花粉症」。

日本気象協会によると、2024年は2月上旬からスギ花粉の飛散が始まると予測されているそうで、そろそろ鼻水やくしゃみ、目の痒みに悩まされる人も出てきてしまいそう。

その花粉症の予防策として、腸内環境を整えることが効果的だと言われていることをご存知でしょうか。

 

花粉症予防は腸活がカギ!腸管免疫を整える「短鎖脂肪酸」を生み出す腸内環境を作ろう

 

花粉症発症の原因は免疫の暴走だった

花粉症はアレルギー疾患の一種。

身体の免疫システムの中で働いている免疫細胞には様々な種類があり、体内に入った侵入者(ウイルスや細菌、埃といった異物)を撃退し、体外に排出してくれる高度な防御システムを構築しています。

しかし、この免疫システムが暴走してしまうことで、本来は害がないものにも過剰反応して攻撃してしまうなどの異常反応が発生し、くしゃみや鼻水・発疹・アナフィラキシー反応等が出てしまいます。これがアレルギー反応が起こってしまうメカニズムなのだとか。

つまり花粉症とは、本来体に害のないはずの花粉に対し、免疫が過剰反応して攻撃をしてしまっている「免疫システムの暴走」が起こしている症状だったのです。

実際に花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれることがあるそうですよ。

 

腸内環境を整えることで免疫力が上がる理由

腸はウイルスや病原菌などの外敵から体を守るための免疫機能が集まっている器官。

なんと体の免疫細胞の約7割が腸に集まっていると言われており、体の中で最も大きな免疫器官でもあります。

腸が持つ免疫機能は「腸管免疫」と呼ばれ、腸管免疫の働きに影響を与えているのは腸内に生息する「腸内細菌」たちで、それらの群集により腸内フローラが形成されています。

過去には腸内細菌を「善玉菌」「悪玉菌」と分類し、“善玉菌を増やすことで腸内環境を整えよう”と考えられてきましたが、実は人によって腸内環境は異なっていること、そして腸内細菌がエサを食べることで産生される代謝物質「短鎖脂肪酸」が腸管免疫を高める役割を果たしていることも分かっているそう。

この短鎖脂肪酸は、肥満抑制や便通改善などのほかにも「アレルギー抑制」する影響を体に及ぼすことが研究で報告されています。

つまり、アレルギー反応が抑えられれば「花粉症の予防」にも繋がることに。

そのためには、一人ひとり異なる腸内フローラを形成する腸内細菌の種類を知り、良い影響が期待出来る代謝物質を産生するための食事を摂り、腸内細菌に最大限活躍してもらうことが重要となってくるのです。

 

個人の腸内フローラを診断して「パーソナル腸活」を行うことが肝心!

人の腸内にはおよそ1,000種類、数にして約40兆個の腸内細菌がいると言われていますが、その種類や割合は一人ひとり大きく違っています。

主に短鎖脂肪酸を生み出すと言われており、日本人の腸内に多く棲んでいる腸内細菌は以下の通り。

・バクテロイデス
・ルミノコッカス
・プレボテラ
・ビフィドバクテリウム
・フィーカリバクテリウム
・ブラウティア

例えば健康に影響を与えると言われる、腸内細菌の代表格でもある「ビフィドバクテリウム」こと「ビフィズス菌」。腸内細菌の半分以上がビフィズス菌という人もいれば、なんとほぼゼロという人もいるのだそう。

そのため効率良く「短鎖脂肪酸」を増やすためには、まずは「自身の腸内フローラを調べ、どんな菌が多く棲んでいるのかを知り、その結果に合わせた食事を意識すること」がとても重要。

昨今では、腸内フローラの検査キットが以前と比べるとだいぶ安価になり、病院だけでなくオンラインサービスや腸内フローラ検査サービスを展開する薬局等でも、簡単・手軽に検査が出来るようになっています。

 

花粉症は体の免疫が暴走してしまったことにより発症する、私たちにとって不都合なアレルギー反応。

花粉症予防のカギは、腸内環境改善と短鎖脂肪酸の産生がとても大切。個人によって腸内フローラは異なってくるので、まずは自分の腸内フローラについて検査してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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