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「将来銀行は無くなります」auじぶん銀行社長と元日銀副総裁が経済と金融の未来について語る特別対談

auじぶん銀行株式会社は、11月25日11時からauじぶん銀行の社長である臼井朋貴氏と、日本銀行の元副総裁を務めた西村淸彦氏による特別対談「金融の未来とauじぶん銀行が担う役割とは~日本経済の“これまで”と“これから”を金融視点で切る~」をKDDIホールで開催しました。

 

「auじぶん銀行臼井社長×西村元日銀副総裁」による特別対談を実施

東京都・大手町駅に直結する好立地にあるKDDI大手町ビルのKDDIホールにて、11月25日11時から開催された特別対談。

この対談には、auじぶん銀行の代表取締役社長である臼井朋貴(うすいともき)氏、そして元日本銀行副総裁を務めた西村淸彦(にしむらきよひこ)氏が登壇しました。

今回行われた対談は「金融の未来とauじぶん銀行が担う役割とは~日本経済の“これまで”と“これから”を金融視点で切る~」と題し、金融の未来がどうなっていくのかなど、臼井氏と西村氏によるそれぞれの立場から見地を交わしました。

西村氏は2008年3月〜2013年3月までの期間日本銀行副総裁として務め、現在は政策研究大学院大学特別教授、そして東京大学大学院経済学研究科名誉教授を務めているほか、2021年4月からはauじぶん銀行のエグゼクティブアドバイザーに就任するなど活躍されています。

 

対談は、まず経済の過去・現在・未来について、バブル後の長い経済後退・デフレで日本経済が大きなダメージがあった中で、90年代後半〜2000年代で日本経済の構造転換が必要だった時代だと、西村氏がこれまでの金融の歴史や状況などを説明。

その当時は20代だったという臼井氏は、

「ノートパソコンが40〜50万円ぐらいの高価な時代、(ノートパソコンを)買って四苦八苦しながら色々やっていました。ただ世の中が一気にIT化が進んだのかというとそうではなかった。ただ、インターネットビジネスについて将来の夢が膨らんだなと思い出しますね」

と自身の状況を語られました。

当時、日本経済には2つの道「新市場の創出による新たな付加価値の創造」「生産の絶え間ない効率化・費用削減」が選択肢としてあったと西村氏は説明。

日本はソニーのウォークマンなどに代表される新市場の創出、そして日本のお家芸である生産効率化という二正面作戦で戦えるはずだったものの、リスクを回避しようという意識が強く、大企業や政府は守勢に回ってしまい生産効率化や費用削減に注力する流れとなり、結果としてIT化などに乗り遅れてしまったのだと解説しました。

これは現在までも続いている流れで、現在の状況を打開するためには新市場の創出や新たな付加価値の創造が必要であるとも指摘されています。

日本でのインターネット銀行は店舗の運営費や人件費を削減することで、低コストで金融サービスの提供やATMの手数料を低くするなどで従来型の銀行に対抗してきたと話す臼井氏。

そこでも革新的なサービスや商品の提供は目指していたものの、金融法制下では厳しく、まさに現在のインターネット銀行は効率化の道を進む日本経済の中で誕生したサービスなのではないかとこれまでの内容を振り返りながら語られました。

モバイルバンクとして誕生したauじぶん銀行も店舗を持たないという点ではこの「効率化」の流れで生まれた部分は否定出来ないとしながらも、スマホに特化したサービス提供や「手の平の上の銀行」をコンセプトとするサービス展開は「新市場の創出による新たな付加価値の創造」、つまり金融の新しい形を見出せたのではないかとも話しています。

 

これからの金融・経済の課題や展望

西村氏は現代のIT化に伴う金融・経済の問題として、高齢者のデジタルデバイスを扱うスキル「ICTスキル」の低さから、今後の金融サービスから取り残されるのではないかという危惧も提言。

また、お金に対する意識の低さも日本社会の問題だと説明し、今後の金融や経済をより良くする上での課題として挙げ、臼井氏もお金や金融などについての学びの機会創出が急務だと語りました。

auじぶん銀行では資産運用のWEBセミナーの開催に加え、臼井氏自身が「教えて!臼井社長」というコーナーでプロ野球選手と対談し、プロアスリートのセカンドキャリアに活用出来る投資や資産運用の知識について対談内容を記事化し、情報を発信しています。

こちらのコンテンツでは、これまでに元阪神タイガース・藤川球児氏、元阪神タイガース・赤星憲広氏、元千葉ロッテ・里崎智也氏らと対談しています。
https://www.jibunbank.co.jp/dialogue/ceo_01/

また子供の頃から金融・お金についての教育をすることが何よりも重要という目的から、子供への金融教育用アニメ動画を制作して公開するなど様々な施策を展開しています。

今後の金融についてというテーマになると、西村氏は「私としては、20年後は今のような形での銀行は無くなっていくのではないかと思っている」と未来を予想。

臼井氏も「なかなか刺激的な発言ですね」としながらも、「銀行は新たな形に生まれ変わる」と説明し、現在のメガバンクや地方銀行・信金・インターネット銀行といった構造は無くなるのではないかと同調。

「今までの姿のままで10年後・20年後成長していくのは難しく、革新的な進化が必要となっていく。そして銀行のあり方など、私たちも変わっていかなければいけない。auグループを牽引するような存在感を出し、今までの発想に捉われないサービスを展開していかなければならないと思う」

と持論や今後の展望について、熱い想いを語りました。

 

ユーザーが自身に合ったサービスを選ぶ時代に突入している現在。それぞれのユーザーに合ったサービスを提供し、価格競争やサービスの洗練化だけではない、新たな市場・価値の創出が重要となる未来がすぐそこまで来ています。

auじぶん銀行がグループや金融業界を牽引する企業となれるかどうか、臼井氏と西村氏、そしてauじぶん銀行の挑戦はこれから始まります。

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