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自動翻訳の未来を講義・パネルディスカッションで発信する「第5回 自動翻訳シンポジウム」が開催

総務省のグローバルコミュニケーション開発推進協議会及び国立研究開発法人情報通信研究機構(以下、NICT)は、世界の言葉の壁をなくし、グローバルで自由な交流を実現するべく、多言語を自動で翻訳する技術の開発や実装に向け、様々な活動を行なっています。

この度、AIを活用した多言語自動翻訳技術の進展と利用・活用についての現状説明や、2025年を見据えた今後の飛躍の方向性について幅広く議論・発信を行うことを目的とし、「第5回 自動翻訳シンポジウム」を開催しました。

 

「第5回 自動翻訳シンポジウム」開催

デジタル技術の進化で、テレワークやワーケーションといった新たな働き方が一般的となりつつある一方で、世界とのコミュニケーションの大きな障害である「言葉の壁」が課題となっています。

その言葉の壁を取り払う大きな一歩となる「自動翻訳」技術について、議論や講義、情報発信などを行う目的で、「第5回 自動翻訳シンポジウム」が東日本大震災から11年となった、2022年3月11日にオンライン配信にて開催されました。

これは過去に行われていた「自動翻訳シンポジウム」「グローバルコミュケーションシンポジウム」の2つが統合開催となったもの。

言語を会得するには長期の時間を必要としてしまいます。そこで、総務省主導のもと、NICTではグローバルで自由な交流を実現すべく、AIを活用した多言語翻訳技術の進展、およびその活用の展望についてなどを題材とし、有識者による講義やパネルディスカッションを行うという内容となっているほか、協賛企業によるオンライン展示なども行われました。

基調講演では、東京大学で特任教授などを務める丸山宏氏が登壇し、「Software2.0と デジタルトランスフォーメーション」という題名で基調講義を行いました。

※株式会社Preferred Networks PFN Fellow、東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター 特任教授、花王株式会社 エグゼクティブフェロー

デジタルトランスフォーメーションにSoftware2.0が与える影響として、人がこれまで行なっていた安定的プロセスを置き換え、ITで初めて可能になるビジネスの創発を行うことが「デジタルトランスフォーメーションではないか」という丸山氏の考えなどを語られていました。

また、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) フェローの隅田英一郎氏も登壇し、「自動翻訳の素材を蓄える翻訳バンク」というタイトルで講義を行いました。


※フェローとは、研究員や大学教員といった研究職に就く方が持つ役職のこと

有識者を集めたパネルディスカッションも開催

講義の後は、パネルディスカッションを開催。

こちらには先程の講義を行った丸山氏をはじめ、音声翻訳に関わる研究開発、翻訳エンジンの評価、最新の研究成果の導入支援事業などを行っているマインドワード株式会社の代表取締役CEO、菅谷史昭氏。

そして、パソコン・スマートフォンソフトウェアおよびハードウェア製品の企画・開発・販売などを行い、翻訳デバイス「ポケトーク」などの開発を行ってきたソースネクスト株式会社の常務執行役員兼CTO、川竹一氏がパネリストとして出演。

モデレーターには、NICT上席研究員の内山将夫氏が務め、それぞれが発表を行い、その後全員でのディスカッションを行いました。

特に興味深かったのは、丸山氏が行なった「本1冊自動翻訳で訳してみた」です。こちらは自身の著書を1冊翻訳出来るかを実際に行ったもの。

使用した翻訳サービスは、TOEIC960点レベルの翻訳精度とも言われる、AI自動翻訳サービスの「みらい翻訳」を使用。

結果として、誤翻訳や意図しない単語への変換などは当然起こったものの、後編集方式で、最初から変換を目的として日本語文章を用意すれば、2019年時点のツールでも「十分実用可能なレベルで翻訳が可能だった」という結果となりました。

また、川竹氏が語ったポケトークのスマホアプリ化や、オンラインミーティングツールに使用出来る、自動字幕翻訳ソフトウェア「ポケトーク字幕」なども順次展開を開始するという発表。

そして菅谷氏の発表した、自動翻訳エンジンの汎用・専門の違いの紹介や、今後の自動翻訳の展望について等も、非常に面白い話題でした。

 

第5回 自動翻訳シンポジウムでは、今後の自動翻訳がどう進化していくのかという点や、その課題について語られていて、非常に興味深い内容となっていました。

現在でも英訳などを行う際に、Google翻訳などのサービスを使用される方は多いかと思いますが、今後その精度はどんどんと高まり、外国の方とのビジネス・プライベートを問わない交流に活躍する可能性は非常に高いと言えるでしょう。

「日本語以外喋れないけど海外に行ってみたい」「外国の人・企業と交流してみたい」という方にとっては、明るい未来と言える自動翻訳の発展。

近い将来、言葉の壁が無くなる未来が本当に訪れ、誰もが気軽に海外へ出向いたり、交流を行えるようになるかもしれませんね。

自動翻訳シンポジウム特設ページ:
https://jido-hon-yaku.jp/event/event_220311.html

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