東京都は「チルドレンファースト」の社会の実現に向け、子どもを大切にする気運を一層高めるため、企業・NPO・学校・区市町村など幅広い主体と連携しながら、官民が一体となって子どもの笑顔につながる様々なアクションを展開する「こどもスマイルムーブメント」を推進。
その一環として「こどもスマイルムーブメント」のアンバサダーを務める谷真海さんと栗山英樹さんによる特別授業が、東京都日野市立日野第二中学校で開催されました。
こどもスマイルムーブメントの特別授業でパラアスリート・谷真海が自身の経験を語る
「こどもスマイルムーブメント」は、
・全ての子どもが今と将来への希望を持って、伸び伸びと健やかに成長できるよう、全力でサポートする
・子どもが社会の一員として様々な場面で参画できる機会の創出に努め、子どもの目線に立った取組を推進する
・社会全体で「子どもを大切にする」気運を醸成し、安心して働き、子育てができる環境づくりに取り組む
という行動指針をもとに、幅広い主体と連携し、それぞれの強みを活かした施策を展開。
その一環として、都内の学校で「こどもスマイルムーブメント」のアンバサダーを務める著名人らが、子どもたちを相手に行う特別授業を開催しています。
令和7年度の最後の授業は、日野市立日野第二中学校で行われました。
本特別授業には、パラアスリートの谷真海さんが登壇。

谷さんは東京パラリンピック・トライアスロン女子に出場されたほか、現在2児の母として子育てとアスリート生活を両立させており、壇上では競技用の義足を持って登場し、
「中学生・高校生の時はパラリンピックも知らなかったですし、パラスポーツとも無縁の世界で元気いっぱいに生きていましたが、大学時代に骨肉腫という病気になり、義足になって、そこからもう一度スポーツを始めることになりました。」
と、自身がパラスポーツを始めたきっかけを子どもたちに説明。

「義足で走るのは、最初は簡単なことではないんですけども、やっぱり義足になっても走れるんだという喜びで、最初は転びながらでしたが風を感じられるのが本当に嬉しくて、一生懸命になりましたね。」
と、義足となってから感じた「走ることができる喜び」を伝えた谷さん。
子どもたちが普段、あまり目にしたことがない競技用義足の装着も実演。

パラトライアスロンでは、義足の付け替えも競技時間としてカウントされるため、簡単に着脱できる仕組みとなっていることも教えてくれました。
その後、代表生徒が登壇しての質疑応答の中で「挑戦したいこと」を聞かれた谷さんは、

「実は今もパラリンピックを目指してチャレンジを続けていまして、私は子どもが2人いるんですけども、育児と両立しながら競技を続けていて、トライアスロンをしています。今朝も自転車の練習を家の中でしてましたし、毎日トレーニングを重ねています。3月からシーズンに入るので、オーストラリアで試合があるので、今はそれに向けて練習をしています。」
と、今もパラリンピック出場に向け挑戦を続けていると語りました。
栗山英樹からのビデオメッセージを披露
続けて、北海道日本ハムファイターズで10年間、そして第5回WBCで日本代表「侍ジャパン」の監督を務めた栗山英樹さんが、ビデオメッセージを寄せました。

現在、栗山さんは北海道日本ハムファイターズのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務めており、先日2026年の野球殿堂入りを果たしたばかり。
沖縄・名護のキャンプ地から届けられた映像では、日野第二中学校の4名の生徒からの質問に回答。

「WBC優勝という夢を実現させるために、選手たちを引っ張る上で大切にしていたこと」を聞かれた栗山さんは、
「あれだけ超一流の選手が集まったWBCで、全員の心をまとめて引っ張っていくとか、そういったことはもともと無理だと思っていました。人は全員違うので、一つにまとまって何かしようということではなくて、一人ひとりの良さをなんとか出せるようにする。それから、ただまとめるのではなくて、行く場所だけをはっきりする。例えば、中学校の野球部のみんなで『この大会はここまで行こうぜ』というのをはっきりと決めていました。」
と、自身の経験を説明。

また、人を変えることは難しいため、やってほしいことをまず自分で実践し、行動していたとアドバイスを行いました。
また「これまでの人生で一番失敗してよかったと思ったこと」を聞かれた栗山さんは、
「人はできることは考えないし練習しません。例えば九九(掛け算)ってもう練習しませんよね。できることは練習しなくなるんです。失敗するというのは、できないことがわかるようになるので、そのことを必死に考え工夫していくと、できるようになっていくんです。失敗こそが本当に前進する一番大きな要素。逆に、なんとなくできていて、後で気づいたら自分に身についていない、というのは一番ダメなことだと思います。」
と解説。中学生という若さで、このことに気づいた生徒を称賛されていました。
イベントの最後には、生徒たちが目標を書いた横断幕を披露。


谷さんは、
「いいですね。それぞれにエールを送り合ってる感じで、前向きなメッセージで素敵です!」
とメッセージに見入っていました。
ビデオメッセージにて栗山さんは、

「先の自分がこうなりたいというものが明確にあると、ずっと続いていたりするので、逆算して自分がどうするかができる。これが野球やスポーツだけではなく、経営者だったり世界で活躍している人たちは、みんなそれができます。なので、自分でこれをやると決めたことだけは守っていってください。」
と生徒たちにエールを送り、続けて谷さんからも、

「目標は必ず作ってほしい。もし大きな将来の夢がある人はそれでもいいと思うのですが、目標は目の前にあるものなので、好きなことでも得意なことでも、一つでも目標を持って、それに向けて一生懸命になる経験を今大事にしてほしいと思います。その中で絶対に人と比べない、目標を比べたり結果を気にしたりしない。自分のことを信じて、好きになってあげてほしいと思います。」
とアドバイスし、イベントを締めくくりました。









