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京都市の西陣活性化のための独創的な帯作成プロジェクト「三帯三」の作品が完成!

京都市では「西陣を中心とした地域活性化ビジョン」の推進を図るため、西陣の未来の担い手となる若者を地域に呼び込み、起業家や職人を地域全体で育てるための体制づくりを目指す構想を掲げる株式会社博報堂とともに、「西陣 connect」を展開しています。

西陣の魅力を発信する「西陣 connect」では、全く別の分野の一流クリエイター3人と西陣織の企業3社がチームを組み、独創的な帯を開発するプロジェクト「三帯三」に取り組んでおり、今回各作品が完成したことを発表しました。

 

京都市の西陣による地域活性プロジェクト「三帯三」の作品完成

「西陣 connect」は、西陣の魅力を広く発信し、西陣にイノベーションが創発しやすい環境をもたらすための活動。

その西陣 connectで展開中のプロジェクト「三帯三」は、西陣織の事業者3社と、「絵本作家」「建築家」「シンガー ソングライター」という、敢えて伝統工芸とはかけ離れた分野で活躍する一流のクリエイター3人をマッチングすることで、和装等に馴染みの薄い層にも訴求するための独創的なコンセプトの帯を開発する、というもの。

クリエイターの豊かな感性と西陣織の最高峰の技術を融合させ、これまでにない帯を生み出すとともに、西陣の魅力を様々な方に知ってもらうきっかけとして、帯から得られた感情を表現した楽曲を制作するなど、帯に留まらない広がりのある企画に発展しています。

「株式会社西陣まいづる」とは、海外でも多数の絵本を出版し活躍中の絵本作家「谷口智則」氏が、

 

「株式会社桝屋髙尾(ますやたかお)」とは、若手建築家によるガラス建築の設計競技にて最優秀賞を受賞した、建築家の「髙濱史子」氏が、

 

そして「株式会社秦流舎」とは、第34回国民文化祭にて天皇皇后両陛下の御前で国歌斉唱を行なった、濃く穴以外で活躍中の、全盲のシンガーソングライターの「佐藤ひらり」氏がそれぞれタッグを組み、独創的な帯の作成に取り組んできました。

 

それぞれのクリエイターと企業が作り上げた作品は、以下にてご紹介致します。

 

作品紹介

●帯名:つながるおもひ

長さ3m80cmの帯に、1つの物語が描かれた絵本作家と西陣織のコラボレーション作品で、15〜20もの工程の分業制によって完成する西陣織がつくられる様子から着想し、谷口智則氏が絵本作家としてみんなで力を合わせて1つのことを成し遂げる大切さをストーリーにしたとのこと。

「西陣まいづる」の若社長、舞鶴政之氏は「これまでこのようにひとつながりの模様になっているデザインを帯にしたことがない」と語っており、完全に手探りでの帯作成だったとのこと。

しかし、プロダクトイノベーションを大切にする西陣織事業者として「身につけて良し、絵として展示して良し」の全く新しいコンセプトの西陣織が完成したと語っています。

また、この帯に描かれた物語は、2021年秋以降に絵本としても出版されるとのことで、西陣織と絵の世界観が一体となることも説明。子供から大人まで、見ても身につけても楽しめる帯となっています。

 

●帯名:無題

同じ柄で、色は黒・白の2色。金継ぎからインスピレーションを得て作成したと説明。

場所と場所・家と家・人と人を繋ぐ、京都特有のグリッド構造の「通り」をねん金糸を使った金色に、帯の太鼓の部分にあたる西陣エリアには色を加えることによって、西陣を中心に発信・発展していくイメージを表現した帯となっています。

髙濱史子氏は京都西陣エリアを歩き周り、西陣織の帯について桝屋高尾の高尾朱子社長より聞き、京都西陣エリアの都市構造を帯に表現することにチャレンジしたと語っています。

デザインは帯が糸が交差して出来ていることから、京都市西陣を東西に走る今出川通をイメージしたデザインに、そしてねん金糸を糸くずから再利用した「再生糸」を使用することで、「進化・再生」というコンセプトに沿った帯に仕上げています。

 

●帯名:鼓動

赤は動脈、青は静脈を表しており、佐藤ひらり氏の「機械の音が4拍子に聞こえる」というコメントから、4拍子のタクトをイメージした金彩が施されている点が特徴です。

鮮やかな色彩だけではなく、「しぼ」を使った豊かな手触りが魅力となっており、見る・身につけるの他に”触る”ことでも楽しめる帯となっています。

佐藤ひらり氏は「爽やかだけど元気になれる、未来へと歩み続ける鼓動」のように感じると、西陣の街で体験したことを語っており、そのインスピレーションを楽曲としても作成しています。

作成の際、全盲の佐藤ひらり氏に帯を触ってもらった時に手を止めた「しぼ」と呼ばれる、強い撚り(より)をかけた糸が用いられた特徴的な風合いの生地で作成。

元々様々な手触りや風合いを生地で表現することが得意の秦流舎と、佐藤ひらりさんのタッグだからこそ出来た帯と言えるでしょう。

この3つの帯のメイキング映像も公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。

 

この3作品は、4月9日より「西陣 connect」ブランドサイトにおいて展示すると共に、販売予約の受付を開始することも告知しています。

●ブランドサイト:https://www.nishijin-connect.com/

※「つながるおもひ」は、「谷口智則展~絵本の世界~」(於:総本山三井寺観音堂書院。5月9日(日)まで開催)において、展示及び先行予約販売を行います。
※「無題」は、「桝屋髙尾の過去,現在,未来」(於:丸善・日本橋3階ギャラリー。4月13日まで開催)において、お披露目されます。
※「鼓動」は、高龍神社御鎮座630年御遷座100年奉祝大祭(於:新潟県高龍神社。4月18日に開催。)において、お披露目されます。

京都市西陣の魅力を発信する一環で、異分野で活躍する一流クリエイターと西陣織企業とのコラボレーション。

こういった取り組みが、これまで西陣に興味がなかった方に注目してもらうためにとても大切なことだと感じます。

また帯の作成だけでなく、絵本や楽曲といった別の展開をすることが出来るのもこういった取り組みの面白いところ。ぜひ西陣の魅力をこの帯で感じてみてはいかがでしょうか。

展示や予約販売などの詳細については、ブランドサイトをご確認ください。

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TORSO_JACK編集部
この記事を書いた人
TORSO JACK編集部です。 人ではなく、人が創り出す「モノ」や「コト」にフォーカスする事を方針として発信しています。
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