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昨年はイチローが、今年はあの清原が認定を受けた、学生野球資格回復とは?

おはようございます、こんにちは、こんばんは、hello!

先週に引き続き、月曜・スポーツ大臣の山中がお届けします!先週はサッカー、今週は野球の話題でお届けして参ります。といってもオフシーズンなのでニッチな話題にはなりますが…どうぞお付き合い下さい!

先日、2021年の学生野球資格回復認定者が発表されました。今年の顔ぶれには広島東洋カープを史上初のリーグ3連覇に導いた緒方孝市や昨年引退の吉見一起、個人的な趣味で言うと天谷宗一郎などが資格回復を果たしました。

この学生野球資格回復ですが、そもそも何?という人が意外と多く、うちのお父ちゃんも野球好きだけどもあんまり分からん。という事だったので、ちょっと解説していきたいと思います。

学生野球資格回復って何ですか?

学生野球資格回復とは、プロ野球(独立リーグの四国アイランドリーグ、ベースボール・チャレンジ・リーグも含む)を引退した選手が、アマチュア選手を母校で指導を出来る様になる資格です。母校以外で指導の場合は、指導を希望する学校の所属する各連盟に指導者登録後、公示をされてから就任可能となります。

資格回復の大まかな流れは、NPBプロ研修会(1日)、学生野球研修会(2日)それぞれの研修を修了し、学生野球適性審査申請をするというものです。原則として、プロのコーチなどの立場にある者も資格回復が認められないのですが、昨年はマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターとして在籍しているイチローが特例で認定を受けたことでも話題になりました。この他にも、野球殿堂者は1日の研修とレポートで回復可能と言う特例があります。

そもそもなんでこんな資格が存在するの?

プロが指導してくれたら効果も高そうだし、ドンドンやってくれたら良いのに!と思う方も多いと思うんですが、資格が必要な訳があるんです。プロとアマの関わりを紐解いていくと背景が分かるので、日本におけるプロ・アマの野球史と変遷、資格内容の変化についてザックリと見て参りましょう。

プロ野球草創期、有望な学生選手は無茶なプロへの引抜き行為が横行していました。これが原因でプロ・アマの間に大きな溝が出来てしまいます。
これに対して1950年、日本学生野球協会がプロとの対戦を原則認めないよう憲章を改正します。1961年には引抜きも含め、スカウト活動の加熱により社会人野球・学生野球がプロとの断絶を宣言。結構拗れてきちゃいます。
しかし、1973年に社会人でプロ経験者の臨時コーチ受け入れ許可が始まり、大学も母校に限り許可される様になりました。ちょっとづつ融和とでも申しますか、歩み寄りが始まります。
そして遂に1984年には教諭特例として、教諭勤務歴10年で高校生への指導が可能となります。勤務歴は1994年に5年、1997年に2年と段階的に短縮されていきました。
その後2005年には大学で元プロが退団から2年経過での指導者就任が可能になり、2013からは現行ルールに則り、高校生への指導もその対象となりました。

ここまで見ていくと、この制度が「学生スポーツを守る」という確かな目的によって設けられたことがお分かり頂けたと思います。

学生野球資格回復の未来

背景もご理解頂けたところで、資格について一定数の方はご納得頂けたかもしれません。なぜ研修を受けさせたりなど厳しいのか?という方もまだまだいらっしゃると思います。こういった疑問の声はファンだけで無く、プロの選手やOBからも上がっています。

こういった声に対して協会理事は、「高校野球の監督は95%が教諭、3%が学校職員、外部は2%という状況であり、現在の学校教育を最低限理解し、ルールを説明する研修である」と理解を求めたとの事です。これはこれで仰ることも尤もかと思う。また学生を守るという目的では、商業活動への参加も厳しく規制しており、甲子園のヒーローハンカチ王子をその当時CMに起用したり出来なかったのだが、これも正しい対応であると思う。

ただ、学生野球連盟の憲章はちょっと厳し過ぎるかな?という側面もあります。タレントで在学時に野球部マネージャーを務めていた磯山さやかは、タレント活動=商業活動という裁定により、形式的にではあるものの野球部を退部処分となっています。

学生スポーツの目的は”健全な心身の育成”なのは理解しています。その為に学生を守る事も必要なのも分かります。
年々プロとアマの間の壁は取り払われつつあるものの、もっと柔軟な対応が出来るのではないかな?というのが筆者の見解です。プロ化が野球よりも遅かったとはいえ、サッカーの天皇杯などは野球と違い公式戦でプロ・アマの対戦があります。

学生野球資格回復が話題となっており、注目が集まっている昨今。これを好機としてガラッと旧来の精度を改めても良いのではないでしょうか。変化というのは非常に難しいとは思いますが、勇気を持って更なる改革を行っていって欲しいと思います。

(文中敬称略)

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この記事を書いた人
家事が得意で夢は“主夫”山中です。スポーツ観戦が好きなので活かせられたら良いなぁ、なんて考えております!
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