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SDGsや環境負荷に取り組むブランドが集結した祭典「オーガニックライフスタイルEXPO 2021」開催

2021年、世界でSDGsや環境負荷が叫ばれ、様々な企業やブランドが取り組みを行なっている昨今。世界で見てもまだまだSDGs後進国と言える日本ですが、取り組みを行なっている日本のブランドや、海外からのSDGs先進ブランドの流入なども増えてきています。

そんなSDGsの目標や環境負荷対策に積極的に取り組むブランドが集結した、日本最大級のオーガニックの祭典「オーガニックライフスタイルEXPO 2021」が、9月16日〜18日の期間で、東京都港区にある東京都立産業貿易センターにて開催されました。

 

オーガニックライフスタイルEXPO 2021が開催

オーガニックライフスタイルEXPO 2021は、一般社団法人 オーガニックフォーラムジャパンが主催する祭典で、2021年で6回目の開催となります。

またSDGs Lifestyle fourm2021も昨年に引き続き同時開催となり、今年で第2回となります。

2021年は参加企業・ブランド・団体が207グループ集い、昨年に比べ約50グループも参加が増えています。会場ではそれぞれの取り組みや商品を展示したり販売を行い、SDGsやオーガニック・ナチュラル・環境負荷軽減・エコなどに関心がある方同士の交流の場にもなっています。

会場となる東京都立産業貿易センター浜松町館では2F〜5Fを使い、プレミアム・フードショーやリアルオーガニック・ナチュラルコスメゾーンなど、複数のフロア・ブースで展示していました。

そのエリアのうちの1つ「THE MARKET(ザ・マーケット)」では、12ブランドが集結。「半径1km以内から始められる良いこと」を標語に、SDGsの領域だけではなく、良い循環を作ったり生産の裏側などの目に見えない部分で努力しているブランドが揃いました。

例えば古着を糸に再生したりロスフラワーのバラで染色をするなど、出来る限り無駄なく素材を生かした靴下を提案するブランド「Oups(ウップス)」。

海岸の海洋プラスチックゴミから生まれる工芸品をつくるブランド「bouy(ブイ)」、パイナップルの成分で出来ている肌に優しい洗剤や石鹸などを販売する「Natural Styles(ナチュラルスタイルス)」、オランウータンの生存圏を保護するべくアイテム購入1点につき1本ボルネオ島にて植樹を行う「F.C.Manis(マニス・ファンクラブ)」など、各ブランドがそれぞれに出来る環境への配慮や施策を行なっているブランドが並んでいました。


画像:オーガニックライフスタイル専門店 Kosmic Market

 

種から種を繋ぐ「ウェルネスガーデン」

ウェルネスガーデンは、「一般社団法人SEEDS OF LIFE(シーズ・オブ・ライフ、以下SOL)」という団体が展示するブース。この団体はジョン・ムーア氏が代表を務めるもので、地域の食文化や緑化の要となる”種”にフォーカスし、種を真の財産として保護するだけでなく、その種と種を繋ぐための活動をしています。

これまではキッチンガーデンとして種を繋ぐコンセプトブースを5年に渡って設けていたものを、2021年は「ウェルネスガーデン」と名称を変更し、「地球・環境・社会に良いことを自分の庭から地域の庭へ」をコンセプトとして様々な施策を紹介していました。

「自然と仲良くなる、自然の仕組みを知ってもらうことで、もっと家庭菜園が楽になる・楽しくなるということをお伝えしている」のだそうです。

種の交換会(Seed Exchange)では、家庭菜園のコツやアドバイスなども行なっており、家庭菜園者同士が種を交換し合う場や、種を増やして出来上がった野菜などから商品を作るところまで地域で育まれるよう計らっていく取り組みや場を設けています。

SOLでは、地域の団体や恵泉女学園大学(東京都)などの学校の農業施策や取り組みもバックアップし、種から生まれる無限の可能性を育んでいます。

こういった行動が持続化していけば、種も土壌も守られるということに繋がっていく。繋がった方達のことを「サポーターやパートナー」として考えるSOLらしい、「一緒に繋がって更に変えていきたい」という想いを形にした、種からの循環を目指す活動と言えるでしょう。


SEEDS OF LIFE 代表 ジョン・ムーア氏

代表であるジョン・ムーア氏も当日ブースに立たれており、その笑顔と明るい雰囲気で気さくに訪れた方達とコミュニケーションを取っていました。

 

リアルオーガニックナチュラルコスメゾーン

リアルオーガニックナチュラルコスメゾーンは、一般社団法人ナチュラルライフ&ビューティアソシエーション(以下、NLBA)が主催するゾーン。

NLBAでは独自にコスメの取り組みの1つとして、各メーカーにコスメの販売促進のための「リアルオーガニック・ナチュラル」マークという規格の認証を行う取り組みを行なっています。

これは、一般の化粧品売り場で「通常の化粧品」と「オーガニックな化粧品」が混在して売られている現状を鑑みて、一目でオーガニック化粧品があるのが分かる売り場を設け、NLBAが掲げる13個の独自基準を満たしたブランドのアイテムしか置かないというシステム。

これにより、本物のオーガニック・本物のナチュラルを広げる活動を行なっているそうです。


ナチュラルコスメプロデューサー 小松和子氏

「元々、全然(オーガニックの化粧品などを広めようと)やるつもりはなかったんです」と話してくれた小松和子氏は、メイクアップアーティストとして活動している際に自分自身が化学物質過敏症だったそうで、当時どんな成分が入っているか分からない状態だったコスメに興味を持ち、

「薬効作用のあるような化粧品などに興味を持っている方がいて、紹介などをしていたらいつの間にか気づいたら本業になっていたんです」と話されていました。

自分がやってきたことが本業になっているというのはとても素晴らしいこと。

化学物質過敏症の方や、オーガニック・ナチュラルコスメが気になる方は、このリアルオーガニック・ナチュラルマークを掲げるブランドのアイテムを購入されてみてはいかがでしょうか。

 

新規就農者・生産者応援ゾーン

ここまで紹介してきた「ファッション」「美容」「ライフスタイル」の他に、「食」についてもオーガニックライフスタイルEXPO 2021では大きな題目となっており、農家を目指す若者や脱サラした元労働者などに対し、誰かを師匠として師事して技術を学ぶきっかけを作る取り組みを行っています。

日本では有機農家は、日本全体で見ても1%未満、農地面積に至っては約0.2%しか存在しません。

これはこの数十年でもあまり変わっておらず、後継者がいないことで技術や国内の有機農家・農地がどんどん衰退してしまうということを示唆しています。

特に有機農業を行う方達の販売の場や後継者の問題がある中で、このオーガニックライフスタイルEXPOではこの生産者や技術を保護し、消費者と接点を持って取り引きのきっかけを作り、新規就農を希望する方と農家との顔合わせの場を設けるという取り組みとなっています。


一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン(OFJ) 代表理事 秋元一宏氏 

オーガニックライフスタイルEXPO 2021を主催するOFJの代表理事である秋元一宏氏は、この取り組みについて

「これから農業をやりたいという若者などが来場した時に、話が出来る場を作っています。こういう機会を設けていかないと、車がすぐに運転出来ず教習場に通うように、農業も同じことだと思います」

と語ってくれたほか、たばこメーカー「アメリカンスピリッツ」が母体の新規就農者応援団体「SHARE THE LOVE for JAPAN」が1年密着取材し、どう旅立っていくかを発表しパビリオンを作っていたそう。今年は昨今の情勢で出展出来なかったものの、秋元氏の出身高校の後輩がいたという偶然もあったのだとか。

秋元氏は今後のオーガニックライフスタイルEXPO 2021の展望について、

「現在の情勢が落ち着いたら、更に規模を大きくしていきたい。また、海外の大使館とも繋がりがあるので、日本で大きなコンベンションを立ち上げ、定着させるために10年やろうと決めており、(4年後以降では)海外のオーガニックのパビリオンも入れて、更に活性化をしていって海外へ出展したり、まだまだ認知が低い日本の農業の技術を世界の大きな農業のコンベンションに出展したい」

と語られていました。

日本国内最大の規模となる、オーガニックライフスタイルEXPO 2021。6回目となる2021年度は前年比で50社・ブランド・団体が増えましたが、更に活動の幅を広げ、日本だけでなく世界中にも取り組みや技術を広め、より多くの方が関わる機会の一助となっていくことでしょう。

会場全体から感じるオーガニック・ナチュラルへの熱量は圧巻です。ぜひ来年以降のオーガニックライフスタイルEXPOに足を運び、体験してみてはいかがでしょうか。

●OFJ Organic Forum Japan(一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン)
https://ofj.or.jp/

●Organic Lifestyle Expo
https://ole.ofj.or.jp/

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この記事を書いた人
TORSO JACK編集部です。 人ではなく、人が創り出す「モノ」や「コト」にフォーカスする事を方針として発信しています。
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